君とずっと 2/8
「ジョルノー!早く帰ろう!」
ゆきは隣のクラスにて待っているジョルノの元へと向かう。
相変わらずジョルノはクラスの女子に囲まれていたが、ゆきが現れたことによって女子達はしぶしぶといった様子で離れていった。
「お待たせゆき。」
「ううん、気にしないで!行こ!」
女子達の視線を背に、肩を寄せ合い学校を後にする。
「今日はパパもママもいない日なの。だからジョルノもゆっくりしていけるね!」
「最近ゆきといる時間が短くなってたから、それは嬉しいな。」
ゆきの父親はネアポリス一体ではちょっとした有名な金持ちであった。
常に評価を気にする性格であるからか、周りの体裁を気にしてゆきの父親は、ゆきの交友関係を人一倍気にしていた。
一度ジョルノと付き合っていることがバレかけた時には、しばらく学校にも通わせて貰えないくらいの大惨事になったものだ。
それ以降、父親が仕事でいない間にジョルノとゆきはこっそりと短い逢い引きの時間を過ごすようになった。
玄関のドアをゆっくり開けて中の様子を確認する。
「・・・やっぱりパパもママもいないみたい。」
ほっと息を吐き出し、ジョルノを部屋へと招き入れる。
「おじゃまします。」
一般的な玄関より少々広めに作られている玄関を抜け、階段を上った少し先にあるゆきの部屋へ向かう。
女の子らしくピンクと白に統一された部屋。
可愛らしくもあるのに無駄な物は一切なく、どこか上品な部屋がジョルノは好きだった。
「あぁ、やっぱりゆきの匂いがする。」
「やだジョルノ、恥ずかしいったら。」
開けっ放しだった部屋を閉め、ふわふわのマットの上へと座る。