護衛任務 2



「今回は一般人の護衛だ。ミスタ、アバッキオ、ナランチャの3人で行ってきてもらう。…大人数で護衛しても逆に怪しまれる事になるからな。」


ミスタは朝の出来事を思い出してしまい、あからさまに嫌な顔をする。


そんなミスタを横目に、ブチャラティは腕を組み直し話を続ける。


「護衛対象は、パッショーネに資金提供している金持ちだ。…金持ちは恨みを買いやすい。」


先程から余裕満々に構えているナランチャに向かって、アバッキオは言う。


「…おい、ナランチャ。護衛しねぇといけねぇくらいヤベぇ事に首を突っ込んでるヤツってことだぜ。」


「アバッキオの言う通りだ。…ただの護衛だとは思わないほうがいい。」


「…わかったッ!わかったよッ!!!真面目にやりゃあいーんだろ!???」


ナランチャはテーブルを叩き、立ち上がる。


「頼んだぞ、ナランチャ。」


そう言いブチャラティは、細かい任務の詳細を話してくる。


しかしミスタはどうも朝の出来事を思い出してしまい、ブチャラティの話がうまく頭に入ってこないのであった。


「お〜〜〜いミスタ!聞いてるのかァ???」


ナランチャは、ぼーっとしているミスタの目の前で手を振る。


「あ、あぁ、わりぃ。…ちとよォ考え事しちまってたぜ。」


そう告げ、気合を入れる為ミスタは顔を叩く。


「…ミスタの気合が十分だって事は分かったぜ!」


ナランチャはニヤニヤしながらミスタをみる。


「こ〜んな任務ちゃちゃっと終わらせて、のんびりしよォーぜッ!!!」


「ナランチャ!君は人の話をちゃんと聞いているんですか!!!」


そうフーゴが心配そうにナランチャへと文句を言う。

そしてミスタは嫌な予感を振り払う様に、ナランチャへといつものようにおどけた口調で話しかけるのであった。

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