11/15 Thu 15:05:03
関ヶ原前後の小西。
脳裏にちらつく、真っ直ぐ前だけを見て生きた彼の姿。 彼の世界は、僕には眩しすぎた。 身動きどころか手を伸ばすことすらできず、ただ嫉妬し、見ていただけ。 今更悔んだところで、何が変わるわけでもない。 少しばかりの乾いた笑いが零れた。 あぁ、僕は一体どこで道を誤ってしまったんだろう。
【桜井と兵助へお題】「いじめ」「罪悪感」「尊敬」を使って文章を作って下さい。
「お前には年上の威厳が感じられない。尊敬するに値しない。」 食って掛かるとそう返された。 投げかけられる言葉は、いじめかと思うほど冷たい。 どんなに俺が傷ついても、罪悪感の欠片も感じていないに違いない。 でも、あいつのこんな姿は俺しか知らない。 あいつにとって、俺はどんな存在なんだろう。
【権平と孫六へお題】「緊張」「本屋」「感謝」を使って文章を作って下さい。
どれほど迷ったかわからない。結局、本屋で買った贈り物。 渡した直後、開けていいかと聞かれ、頷いた。 包みを開ける音に、何故か此方が緊張してしまう。 大丈夫だろうか、喜んでくれるだろうか。 中身を見た彼は一言、ありがとう、と言ってきた。 感謝の言葉より、彼の見せた笑顔が、なにより嬉しかった。
洋菓子店店主の吉継と常連の三成。(現パロ)
「君はいつも珈琲しか飲まないね。」 吉継はそう言い、カップを下げた。 「言えば、ケーキの一つぐらいはご馳走するのに。」 「甘いものは好きじゃない。」 店に漂う甘い香りだけで、結構だ。 「ここは甘いものを出す店だよ?」 それなのに、しょっちゅう顔を出す君は変わり者だな、と吉継はくすりと笑った。
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