03
「ちょっと待ってよ、魔法使いさん」
ケラケラと楽しそうに笑う声が後をつけてくる。
『なんですか、ストーカーさん』
わたしがそう言い返すと、ストーカーはひどいなー、とその人は頭をかいた。
『あんまりしつこいと女に嫌われますよ』
「あいにく女で苦労したことは無いんでね」
『まあ、そりゃアナタの顔をみたらわかりますよ』
整った顔に桃色の綺麗な髪、女の子が放っておくはずないだろう。
でもその綺麗な顔の下にあるものをわたしは知っていた。
宇宙海賊 春雨の第七師団 団長、夜兎族の神威。
そこらの奴らなら、その名前を聞いただけで逃げるくらいの人物。
そんなやつに、わたしは喧嘩を売ってしまったのだ。
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