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「それみたことか」





その言葉がわたしの耳に届くと同時に、ふわっという浮遊感が私をおそう。








無機質な笑顔は、どんどんと小さくなっていく。








人生の最後にみるのにふさわしいその綺麗な顔を、ただただ見つめていた。















「助けてほしいなら、声をだしていってごらん、助けてって」


















ごくりと息を飲んだわたしは、ゆっくりと口をひらく。


















『あんたに助けを求めるくらいなら、このまま落ちたほうがマシ』

















その言葉を聞いて、ニヤリと意地悪くその人は笑うと、じゃ、さよなら、といって楽しそうに手を振った。















ここはかぶき町。







ターミナル屋上からのダイプ。













そこから見た景色は、とにかくきれいだった。











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