秋の匂いが冬に変わりつつある12月のはじめ。
今日は銀魂高校の体育祭です。
本日の気温は18度。
こんな寒い日に半袖で体育祭とは、なんとも銀魂高校らしいといったところでしょうか。
体操着の上にカーディガンを羽織って、暖かいお茶を飲みながら応援席でまったりとくつろいでいるわたし。
気持ちが良いほど晴れた空に、次のプログラムの放送がかかる。
(次は借り物競争か...)
わたしの出番は、クラス対抗リレーなので、この競技は休憩。
そろそろお弁当を取りにいっている神楽ちゃんたちが戻ってくるはず。
ぼけーっとしていると、目の前に沖田君が現れた。
「なーにサボってんですかィ」
『あれ、選手がこんなところにいてもいいんですか?』
「その選手に頑張れのひとこともなしですかィ」
さみしいなあ、といいながら、沖田君はわざとらしく眉をさげた。
わたしはうーん、と考えて、ポケットに入っていたあめを差し出す。
『沖田君が一番になりますように』
沖田君は、あめをパクリとたべると、いってきまさァ、と手をひらひらふりながら入場門へ歩いていった。
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