今日は、総ちゃんのお誕生日です。
いつもいじめられたりしているけど、やっぱり大好きな人。
そんな彼の大切な日を、盛大にお祝いしたいのです。
まずてはじめに、枕元にプレゼントを置こう。
そう思って総ちゃんの部屋の前にいるんですが
当然部屋の中には、総ちゃんが寝ているわけで。
―ドキドキ
緊張して入れないよー!
「あり、菊子。そんなとこで何してんですかィ?」
『!!』
そ、総ちゃんが後ろに?!
なんで?!
寝てるんじゃ・・・?!
『そ、総ちゃん、おはよう・・・!』
おう、と一言返事をして、わたしが抱えているものを見つめる総ちゃん。
あ、プレゼント丸見え。
「なんですかィそのバカでけェ袋は」
『いやー、そのー、これはー・・・ゴミ、そうゴミです!捨てようかと思ってあはははは』
「ゴミか。そんなもん持って人の部屋の前うろつかないでくだせェ」
『うん、ごめん、すぐ捨ててくる』
―パタン
そのまま総ちゃんは部屋にもどってしまった。
おいこらわたし!
なにいってんの!!
がんばって選んだプレゼントでしょ?!
ゴミってなによ!ゴミって・・・!!!
でも大丈夫、失敗はつきものだから。
誰だって失敗して成長するものよ菊子。
お昼時、私は気を取り直して、食堂にむかった。
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