「星でも見にいきませんかィ」
彼が柄にもないことをいうものだから、私は食べていたアイスを下へ落としてしまった
「なにやってんでィ」
明らかに蔑んだ目で私をみる彼
でも心配しないで、中庭の廊下で食べてたから、アイスは土の上に落ちたから
『大丈夫、あとでアリさんたちが食べてくれる』
はあ、とため息をひとつついて、総ちゃんはわたしの隣へ腰掛けた。
「菊子、今日何の日だか知ってやすか?」
『七夕ー』
なんでィ、知ってんじゃねえか、と頭をポリポリかいている
『星、見につれてってくれるの?』
さっき途中になっていた話を、聞いてみた
「おー」
と、一言だけ言って立ち上がったので、わたしも一緒に立ち上がる
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