沖田さんじゃない沖田さんを見てしまったわたしは、ショックのあまりよろめいてしまった。


運悪く物干し竿にぶつかり、大きな音を立てて倒れる。


せっかく綺麗に干した洗濯物たちも、地面へダイブ。







その音を聞いて沖田さんとその女の人がこっちを振り向いた。







(ま、まずい・・・!!)






わたしはとっさに足元の洗濯物を拾って、顔を隠す。








「朝から何やってんですかィ、菊子」






『・・・っあ!沖田さん、奇遇ですね!それじゃ失礼します!』







早々にわたしとばれてしまったので、とりあえず早くここから逃げよう。





そう思ったわたしはそそくさと洗濯物を拾い、洗濯場に移動しようとした。




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「見えない臓器の名前は」
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