しばらくすると、ガリガリ、と下から音がする。




沖田さんが地面にバッテンを書いていた。






なんだろう。






「菊子、ここが着地地点ですぜ」




『はい?』





なに、これ?



やっぱり飛び降りろと?



わたしヘリコプターじゃないんですけど。






『で、できませんよ・・・!!』




「お前ならできるはずだ菊子、やってみろ菊子」




『ど、どこまでドSなんですか沖田さん・・・!!これはさすがにムリです・・・!!』










「しょーがありやせんねィ・・・ほれ」






沖田さんが両手を広げて私を見上げている。







「ここに落っこちてきなせェ」







ちゃんと受けとめやす、と。






『わ、わたし高所恐怖症なんです・・・!』






「いいから、俺が大丈夫っていってんだろィ」









そうだ、わたしの神様の沖田さんがいってるんだもの。



大丈夫、いける。





わたしは目をつぶって屋根を思いっきり蹴る。







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