団長と阿伏兎さんと並んで歩いていて気づいたことがある
『私たち、衣装おそろいみたいですね』
「はあ?」
「なにいってるの?」
2人は、とても嫌そうな顔をわたしに向けるけど、めげずに話を続けるわたし。
『だって、団長も阿伏兎さんも私も、黒い夜兎の衣装着てるじゃないですか』
「それだけ?」
『なんか、シリーズものっぽいというか』
「なにいってんだこいつ、オイ、誰か通訳よんでこい」
『ちょ、言葉通じてますよね?!阿伏兎さんなわらかってくれると思ったのに!』
「オイ、ひっつくなって!邪魔だコラ!」
力づくでわたしを引き離そうとする阿伏兎さん。
離れるもんか!と思いっきりしがみつく私。
『いたたたたっ!阿伏兎さん!手加減してくださいよっ!』
思いっきり顔押してきたよこの人!
なんなんだ!わたしは仮にも女の子なのに!
「月子、あんまり阿伏兎にくっついてると、おっさんのにおいがうつるよ」
そういって、簡単に私を阿伏兎さんから引き離す団長。
『えー、阿伏兎さん、いいにおいですよ。おっさんにしては』
「一言余計だ、すっとこどっこい」
「俺のほうがいいにおいだよ、かいでみる?」
・・・え、いいんですか?
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