お昼過ぎ。

ちょっと遅めに起きた私は、いつもより上機嫌だ。



なぜなら今日は、7月最大のイベントだからです。











『だーんちょ!』


「あれ、月子なにその格好?」


『えへへー、浴衣着てみました。今日は七夕なんですよ!』

「? たなばた?」




団長は七夕を知らないらしい。




『地球では、7月7日は七夕なんです。織姫様と彦星様が、年に一度だけ会える、特別な日なんですよ。』


「ふうん」


団長は、興味がないご様子だ。


まあ、そんなに期待はしていなかったので、かまわず話を続けることにした。



『地球では、お祭りなんかもあるので、そこでみんな浴衣をきるんです。宇宙では当然お祭りはやっていないので、気分だけでもと思いまして』


「きみ、それ自分で着たの?」


『はい、頑張ってみました。初挑戦です。』


「ふうん、月子着るの下手だね、はだけ過ぎ」


そういって団長はわたしの襟を直してくれた。






イチイチどきどきする・・・!








「うん、悪くないんじゃない?」


そういってにこっと笑う団長。



『あ、ありがとうございます・・・っ!』


うれしすぎる・・・!

食堂に向かう後姿もいつも以上にかっこいいよ団長・・・!








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