―ブルル
廊下の寒さに身体が震える。
もう冬真っ盛りな宇宙は、気温の変化がないといっても、心なしか夏より寒く感じる。
病も気から、そんな言葉があるように、冬だと思うと寒く感じてしまうのだろうか。
わたしは、あったかい部屋に入るべく、右手をゆっくり上げる。
もちろん、手ぶらというわけではない。
ここに来る理由を、いつも最低2つは考えてからくるのだ。
どうしたの?と聞かれて、言葉につまらないように。
顔を見たいだけ、だなんて、理由になどならないから。
私は、ゆっくり2回ノックをする。
―コンコン
「入っていーよー」
ほわっと暖かい空気がわたしを迎え入れる。
その奥では、ベットに座ってTVを見ている団長。
―バチン
わたしを確認するやいなや、団長はいきなりTVを消した。
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