「んー、じゃあ、とりあえず好きでいなよ、俺のこと」
本日はじめての、私に向けられた笑顔。
その笑顔があまりにも素敵過ぎて、思わずドキンとしてしまう。
「返事は?」
『・・・っ、はい!』
えへへー、と団長を見て笑うと、気持ち悪いといわれた。
そんな言葉でさえ、傷つきながらも、嬉しいと感じてしまう私。
おそろいの衣装みたいなんて思っちゃったら、もう相当嬉しいです。
『この際、地球の着物も、おそろいでほしくないですか?』
「なんでそうなるんだよバカ」
「月子が払うなら俺はいいよ?地球の美味しいご飯も食べさせてよネ」
『ぐ・・・!着て頂けるなら、安いもんです・・・!』
「おいおい、お前さん、そんなんで給料もつのか?」
『結局お給料は全部団長のお菓子代で消えますから、同じようなもんです』
「・・・同情はしてやる」
『同情して頂けるのなら、おそろいで買いましょ?それがわたしの一番の幸せです』
阿伏兎さんは、はぁー、と一息ついたあと、
「・・・それでお前さんが幸せになれるなら、安いもんかね。」
『やった!』
かくして私たちは、地球へ着物を買いにいくことになったのです。
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