『・・・なんでまた、ゴキブリなんて捕まえるんですか?』


「あぁ、あのバカ皇子いるだろ?」


「団長、ハタ皇子だ」


「そう、それ。そいつのペットの五郎が逃げちゃったらしいんだ。それを捕まえてきてくれと。」


『・・・それ、第七師団が動くことですか?』


「なに言ってるの、俺がもらってきてあげたんだよ、月子のために」




“わたしのため”!


そんな言葉団長の口から聞けるなんて、幸せ!



でも状況が状況だけに、まったく喜べないわたしが悔しい・・・!





『わ、わーい。任務楽しみだなあーあはははは』




「がんばってね」



『じゃ、じゃあちょっとお願いしてもいいですか?』



「なに?」




『やっぱり記念すべき初任務なんで、団長と阿伏兎さんにも付いて来てほしいなーなんて』



ダメでもともと、とりあえず言ってみるわたし





「いいよ」



『いいんですか!』



「いってあげて、阿伏兎」


「俺だけかよ!団長もいけよ、どうせ暇だろ」



「えー」




ちょ、明らかに2人とも嫌そうな顔しないでください





わたしが一番嫌なんですから





「わかったよ、どうせ暇だし。月子の怯える姿みるのも暇つぶしくらいにはなるかな」




最初から、見物目的ですか




でもいい、ついて来てくれるだけで、なんだか安心する





『団長、阿伏兎さん、ありがとうございます』











[ 2/7 ]

[*prev] [next#]


[Dream Top]




「#年下攻め」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -