『・・・なんでまた、ゴキブリなんて捕まえるんですか?』
「あぁ、あのバカ皇子いるだろ?」
「団長、ハタ皇子だ」
「そう、それ。そいつのペットの五郎が逃げちゃったらしいんだ。それを捕まえてきてくれと。」
『・・・それ、第七師団が動くことですか?』
「なに言ってるの、俺がもらってきてあげたんだよ、月子のために」
“わたしのため”!
そんな言葉団長の口から聞けるなんて、幸せ!
でも状況が状況だけに、まったく喜べないわたしが悔しい・・・!
『わ、わーい。任務楽しみだなあーあはははは』
「がんばってね」
『じゃ、じゃあちょっとお願いしてもいいですか?』
「なに?」
『やっぱり記念すべき初任務なんで、団長と阿伏兎さんにも付いて来てほしいなーなんて』
ダメでもともと、とりあえず言ってみるわたし
「いいよ」
『いいんですか!』
「いってあげて、阿伏兎」
「俺だけかよ!団長もいけよ、どうせ暇だろ」
「えー」
ちょ、明らかに2人とも嫌そうな顔しないでください
わたしが一番嫌なんですから
「わかったよ、どうせ暇だし。月子の怯える姿みるのも暇つぶしくらいにはなるかな」
最初から、見物目的ですか
でもいい、ついて来てくれるだけで、なんだか安心する
『団長、阿伏兎さん、ありがとうございます』
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