―ガチャ
「メリークリスマス、月子」
そこには団長が立っていて。
しかも、赤いサンタ帽というなんとも可愛らしいおまけつきだ。
『だ、団長・・・?!/// どうしたんですか可愛い・・・!!!///』
わたしが状況を理解できずにいると、笑顔を崩さない団長が、スっとわたしの手をとった。
「ほら、いくよ」
『?!』
ぐいっと腕を引かれながら歩き出す
早歩きで前を歩く団長のサンタ帽が、ぴょんぴょん跳ねているのがなんだかかわいくて、少し笑ってしまった
連れてこられた先は、食堂
もうこの時間じゃ使ってる人はいないのだろう
食堂には、わたしと団長しかいないようだ
厨房の前まで連れてこられると、ぱっと手を放されて、にこにこ笑っている団長
わたしもにこにこ笑っていると、なにやってるの、といきなり真顔になった
『えっ?』
状況がいまだに理解できてないわたしに、団長は、はあー、とため息をついて口を開いた
「今日、クリスマスなんでしょ?」
『はい』
「パーティ、したいんでしょ?」
『はい』
「じゃあ、ごちそう作りなよ」
俺が食べてあげるから、と。
あれ、団長、何か勘違いしてませんか?
クリスマスは、ごちそうを食べる日ではないのですよ?
そんなことを思ったが、団長とクリスマスがすごせるなら、何だってしますよ
わたしは、ぐいっと腕まくりをして、料理を作り始めた
[ 2/5 ][*prev] [next#]
[Dream Top]