わたしはほっと胸をなでおろし、団長の隣へ座った。







そうすると、団長はリモコンをスッとわたしから遠ざける。








・・・どんだけ警戒してるんですか。



逆に気になってきちゃうじゃないですか。












お菓子に夢中になっている団長の可愛い横顔を見ながら、わたしを団長の隙を伺った。











プリッツを口に入れる瞬間、団長の向こう側にあるリモコンに手を伸ばす。










―ペチン






『あいたっ』





伸ばした手を軽く叩かれて、リモコンは団長の手の中に。










「まったく、油断も隙もあったもんじゃないね」







そういいながら、リモコンを服の内ポケットに入れた団長。










「とりたいなら、服の中に手を入れなよ」





『ぐ・・・っ!』











わたしがそれをできないことを知っていて、この人はそういうことを言う。






まったく、ずるい人だとつくづく思う。











『・・・それでわたしが本当にしたらどうするんですか』






「そこまでの度胸がないことはわかってるよ」











わたしのことは、なんでもわかるんですね。














でもこのまま負けてられません。






穏便に、正々堂々、見せてもらいましょう!!!!!




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