『・・・何見てたんですか?』







なんか、わたしが入ってきたから、とっさに消した感じに見えましたけど。






「・・・月子は知らないほうがいいよ?」








綺麗な笑顔でそう答えた団長は、リモコンを自分の脇に置いた。







『あー、もしやアレ系ですか?男の子がよく見るあの・・・あれですよね』










具体的にはあんまり言いたくないけど、あれでしょ?




わたしの抽象的な表現に、団長は、あぁ、といって、そうそう、それそれ、ともう一度笑顔を作った。








まあ、そういうことなら私もあれですよ、それ以上は聞きません。



団長も男の子ってことですね。






でも、心のどこかで、団長はそういうことはしないと勝手に思ってたわたしはちょっとショックを受けた。








そんな微妙な空気が流れる中、団長は何食わぬ顔で、どうしたの?と聞く。






わたしは、あぁ、と考えてきた理由を思い出し、左手を差し出した。






『この前探してたトランプ見つけたんです!あと団長が食べたいって言ってた限定プリッツ!』








理由を確認して、団長はにこっと笑い、じゃあおいで、と手招きをした。






今日の理由も一応は合格らしい。






まあ、今のところ帰れと言われたことは1度もないけれども。




いつもこの理由を答えたときが一番緊張する。










そんなことで部屋にこないでよ、とか、今忙しいんだ、とかいつか言われそうで、怖い。







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