食堂について、とりあえず材料を確認するわたし。
うーん、なんとか団長の分くらいは足りそうだ。
どうせ団長はここの食事代タダだから、食材使っても文句はいわれないだろう。
春雨では、副団長以上の人たちは、食堂はもちろん、船内の色々な施設を自由に使っていいらしい。
もちろん団長という肩書きをもつこの方も、その対象なのだ。
『団長ー、何たべますー?』
「その材料で何が作れる?」
『んー、オムライス、チャーハン、野菜炒め、麻婆豆腐、ステーキ、春巻き・・・材料はそろってるんで何でも作れますよ』
「じゃーそれ全部。他のメニューも作れるだけ作って」
『ぜ、全部ですか?!』
「お腹減ってるんだ、早く」
『はい・・・!』
わたしは早速作業に取り掛かった。
―トントントン
包丁の音、お鍋がぐつぐつ煮える音、ジュワーとお肉を焼く音
食堂内は、静かだ。
団長と私以外誰もいないから、当たり前といえば当たり前。
団長は、大人しくテーブルについて、頬杖をしながらこちらを見ている。
邪魔をするとご飯が遅れることは、わかっているようだ。
大人しく待ってくれている団長のために、わたしはできるだけ急いで料理をつくった。
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