新たなる恋


・ポッド→コーン→デント・

いっちゃいましたね。
ぽそりとジムの外でつぶやく。
そしたらポッドも、いっちまったな、と小声で言う。
いつも3人でいたから。
いつも3人でくらしていたから。
いつも3人でいるのが当たり前だったから。
そんなことが頭をよぎった。
コーンはデントと離れたくはなかった。
だってデントのこと、好きだったから。
だからデントと離れるのは辛いし、いきなりポッドと2人というのは気まずい。
そもそもデントは今日会った彼を好きになってしまったから旅にでていってしまったのだから。

(失恋)

はぁ、と重いため息。
ポッドはぽん、とコーンの肩に手をそえた。

(お前があいつの事すきなの知ってた。)

そんなの今言わなくてもいいじゃないか。

(だから、)

だから、?

(俺と一緒に新しい恋と生活でもはじめないか?)

…ばかみたい。
君は、コーンが好きだったデントのかわりになんてならないのに。
でも、たのしそうだから。
たのしそうだから、つきあってあげても、いいよ。

(さあ、昔みたいにさ、遊ぼう?)

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