数人でカラオケに行って、私とあの人だけは一度も歌わなくてお開きになるってタイミングであの人が延長するって言い出した。食事付きのパーティ料金だからそれは出来ないって店員が困ってる中、どうしても一曲だけって言うから店員も渋々オッケーして、何故か私だけがその場に残された。でもあの人の歌声は気になってたし、聞けるなら聞こうと思って大人しく座り直した。何を歌うんだろうと画面を見てたら、入った曲が15の夜で意外な選曲にびっくりした。曲が始まると明らかに歌詞と違う言葉を並べ始めるから、上手くもないし別段下手でもない歌声に対する感想を抱く間もないまま並べられる言葉を掬うと、私の愛想笑いは色んな人を勘違いさせるとか、でも私の笑顔に落ちたとか、それはまるで、、何が目の前で起こっているのか状況が上手く飲み込めないまま、隣に座って歌ってたあの人が急に後ろを振り返って私の方を見たかと思えば、そのまま唇を寄せてくるから避けられずマスク越しに唇が重なった。心臓が止まるかと思った。今も目に焼き付いて離れない、あの人の挑戦的な瞳が。苦しい。




まあ、すべて夢の話なんですが。
恋をしろとか上司が言うからじゃクソ。
朝から無駄に心臓が痛いわ。



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