「あいつのこと?」耳をかっぽじって、片眉を跳ね上げた。「はい。僕は、少しの間しかいっしょにいられなかったから」「あいつのこと、ねぇ…」少しだけ遠い目をした。「別になんもねーよ」「え?」「あいつは俺の隣にいるのが当然で、あいつにとっての俺もそうだ。だから助けた。ただ」「ただ?」

溜息をこぼして、掘り出したものをふっと飛ばした。「ただ誰よりも遠回りしまくって、変に悩みまくって、変な道行って、フツーのことはできないのに、フツーじゃないことはクソみてぇに出来る変なやつだな」「はぁ…」貶されてる気しかしない。「おまえもいっしょだよ」「おれ、も?」

「さすが親子だ」「…はい」今度は、褒められた気がした。ーーさくら ふと、声が聞こえる。懐かしい、声が。静かな、柔らかな声が。「いい名前だ」声の主と、ずっとそばにいた人が言った。「僕もそう思います」頭を大きな手が撫でた。

まだほんまに実在してない小説から。でも、他の作品で登場してる人物が少なくとも二人いるという、要するにスピンオフてきな。関係性としては、俺とその人は友人というか腐れ縁で、その人と僕は親子であり夫婦。子×親の両性っていう設定だけてんこもり(・ε・)
     
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