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「美味しいよ?」

「当たり前じゃない。

天才の私が作ったんだから」

自信過剰という言葉があるが、

それも彼女だったら可愛いからいいんじゃないかなって思う。

「しかしまあ、

忘れてたわ。

アンタがお坊ちゃんだってこと」

「今頃?」

分かってて付き合ったんじゃないの?

「っさいわねえ。

いいこと?

これからは私が行事を教えてあげるから、

ちゃんと聞きなさいよ?」

「他にもあるの?」

「まずは来月、

ホワイトデーよ」

何の変哲もない、

けれど彼女の傍にいられる日々。

それだけでいいと思ったけど、

偶には変哲があるのもいいかもしれない。

まずは来月のホワイトデーに向けて、

勉強しよう。
     
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