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「ねーえー」

「なあに?」

「餅もうないのー?」

「あれ、もう無かったけ?」

「無い」

どうやら大晦日に買った沢山餅が入ってるものが切れたようだ。

彼女は頬を膨らましているが、殆ど全部彼女の胃袋の中なのだ。

僕にはそっちの方が恐ろしい。

どうやったらあの細い華奢な体に、あれだけの量の餅が入るんだろう。

五十個位入ってたのに、二日で無くなった。

大晦日と元旦に食べたのだ。

僕が食べたのは二、三個程。

流石に食べ過ぎだと思う。

それでお腹壊さない彼女。

ブラックホール。

「もーちーぃ」

「お腹壊すよ」

「本望だ!」

「……全く…」

餅が好きなのは分かるけど、体にはあまり良くない。

今度こそちゃんと忠告しなくては。

「そんな不規則な生活習慣で、体を壊さないって言うの?」

「壊す自信はある」

あるんかい。

しまった。

思わず素で突っ込みそうになった。

「それだけは許さないよ」

「ハア?」

「君のものは僕のものだからね」

「は…」

「君のお腹が悪くなったら、お仕置きするから」

「ハアァァッ!?」

ふふ。

何にしようかなあ?

驚く彼女をほっといて、お仕置きの内容を考えることに撤した。



     
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