1/2〜
「ねーえー」
「なあに?」
「餅もうないのー?」
「あれ、もう無かったけ?」
「無い」
どうやら大晦日に買った沢山餅が入ってるものが切れたようだ。
彼女は頬を膨らましているが、殆ど全部彼女の胃袋の中なのだ。
僕にはそっちの方が恐ろしい。
どうやったらあの細い華奢な体に、あれだけの量の餅が入るんだろう。
五十個位入ってたのに、二日で無くなった。
大晦日と元旦に食べたのだ。
僕が食べたのは二、三個程。
流石に食べ過ぎだと思う。
それでお腹壊さない彼女。
ブラックホール。
「もーちーぃ」
「お腹壊すよ」
「本望だ!」
「……全く…」
餅が好きなのは分かるけど、体にはあまり良くない。
今度こそちゃんと忠告しなくては。
「そんな不規則な生活習慣で、体を壊さないって言うの?」
「壊す自信はある」
あるんかい。
しまった。
思わず素で突っ込みそうになった。
「それだけは許さないよ」
「ハア?」
「君のものは僕のものだからね」
「は…」
「君のお腹が悪くなったら、お仕置きするから」
「ハアァァッ!?」
ふふ。
何にしようかなあ?
驚く彼女をほっといて、お仕置きの内容を考えることに撤した。
← →return