「あ、あの…。高杉先生っ!」 「あぁ?」 「えっと、その…」 「おめぇ、たしか辰馬ンとこの…。なまえっつったか?」 「えっ?あ、はい!よく知ってますね…」 「病院内の女の名前と顔は、な」 「あ、そうですか…」 「で?何しにきた?」 「お薬を調合してほしいんです!」 「薬…?誰の?」 「坂田先生…、内科の坂田先生です。どうやら風邪をひいてしまったみたいで…」 「へぇ…。そうだな…。調合してやらなくもない」 「本当ですかっ?!」 「た だ し」 「え…?」 「なまえのこと…、もっと俺に教えてくれたら、な?」 「えっ…ちょっ……!!手を離して下さいッ…!」 「イイ顔してらァ…」 「た、高杉せんせ…い…?」 「女もズボンの白衣になっちまったのは頗る惜しいが…。脱がせる楽しみができたと思えば…」 「高杉先生っ!!何を言ってるんですかぁ…っ!それに、腰に手を回さないで下さいっ!」 「なんの代償も無しに俺に薬を出させるたァ…、いくらなんでも勝手すぎやしねーか?」 「で、でもっ…、きゃぁっ…!」 「どうだ?決心はついたか…?」 「うぅ……」 「高杉、そこで何をしているのだ?」 「チッ…」 「桂先生っ!!」 「も、もしや俺は、アブナイの恋の最も燃える部分を邪魔してしまったのか…?!」 「ふざけないでください。でも…、助かりました」 「ヅラァ…。てめぇ、一体何しにきた?馬鹿につける薬はねェって何度も言ってんじゃねーか」 「いーや。お前ならできる」 「ったく…。いっそ自分で自分の脳みそ手術したらどうだ?天才脳外科医さんよォ…」 「なるほど!その手があったか!いや、まてよ…。ということは新しい麻酔を開発しなければ…」 「あ、あの…桂先生っ…?…行っちゃった……」 「チッ…、興が冷めた」 「は…?」 「残念だろうが…、続きはまた今度だ」 「いや、結構です」 「……」 「それより薬を…」 「銀時に薬は必要ねーさ」 「え…?」 「アイツの病名は仮病だ」 「まさかそんなはず…」 「まずは、アイツの熱をしっかりと計ってみるんだな。本当に熱があったんなら、なまえの身体と引き換えに薬を作ってやるって銀時に伝えろ」 「は、はい…。え?私の身体?!」 「近々飲みにでも行こうや、なまえちゃんよォ」 脳外科医桂小太郎が何をしたいのか知る人はいません 終わり! |