「はい。お疲れ様。注射怖かったけど、泣かないで偉かったね!」 『うん!ありがとう!さかもとせんせー、バイバイ!』 「おぉ!もう病院なんてきちゃいかんぞ〜」 「ふぅ…。お疲れ様でした!さすが坂本先生。子供が笑顔で帰っていく注射なんて滅多に無いですよ?」 「んー?そうかのぉ?」 「はい!私、子供の頃、注射が大嫌いで毎回大泣きしてました。その度に母もお医者さんも困らせちゃって…。だから、あの時に坂本先生みたいなお医者さんがいてくれたらよかったのになーって」 「ん〜…。じゃが、わし一人じゃ子供を笑顔にできんのじゃ」 「えっ、そうなんですか?」 「おう。子供を笑顔にするためにゃあ、まず、わしが笑顔じゃなきゃならん」 「たしかに…」 「ほんで、わしを笑顔にしてくれちょるのはなまえじゃ」 「っ……!」 「アッハッハッ!そんな照れんでもええじゃろーが」 「は、はい……」 「そうじゃ、これ…」 「これは…、カルテ…?」 「ちょっくら内科の金時に届けてくれんかのー?」 「金時…?もしかして坂田先生のことですか?名前、銀時ですよ?」 「ありゃ?そうじゃったかの?」 「んもう…。それじゃ、行ってきます」 「おう。金時にちょっかいだされんよーにな〜」 「はーい、気をつけます!」 医療界屈指の名小児科医・坂本辰馬…だったり。 Next→内科医 坂田銀時 |