早いもので、この世界にやってきて2週間経ちました。
けれど、私が元の世界に戻るための手掛かりが見付かるわけでもなく、自分が置かれている状況は何も変わっていません。あえて言うのなら、ちょっぴり料理が上手くなったくらい…かな。
このままこの世界で暮らしていくことも考えたけど、やっぱり家族や友達が居るあの場所に戻りたい。それに、銀時達に頼ってばかりじゃいけないんだと思う。だから、私はあることを実験するために彼らの拠点から少し離れた草原にやってきた。

「おっ…!いい岩発見ー!」

私の視線の先にあるのは、高さが2メートルくらいはありそうな大きな岩。
よくよく考えてみたんだけど、私がこの世界に来てしまったきっかけは階段から落ちたこと。だから、もう一回高いところから飛び降りてみれば戻れるんじゃないかと閃いたのだ。でも、さすがに崖から飛び降りることなんてできないから、とりあえずこの岩の上から飛び降りてみることにした。

「んー…、結構高さあるな…。えいっ……!」

ギュッと目を閉じて岩の上から飛び降りた。…けど、ほんの2秒後には地面の上に足が着く感覚がして、嬉しいんだかそうじゃないんだかわからないけど無事着地。
やっぱりダメなのかな。そんなことを考えながら溜息を零した。けどやっぱり諦めきれない。
自分に喝を入れるようにギュッと拳を握ると、もう一度岩の上によじ登った。
  mokuji next
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -