光と謙也
「なぁ、教えてや」
「何をっすか」
「光の秘密の趣味」
「イヤ、絶対イヤ」
「なんでやねん、なんで白石は知ってて俺はダメなん」
「白石部長は同じ類やからええんです」
「同じ類ってなんなん!!」
「謙也さんの知らん世界っすわ」
「訳分からへん!・・・俺ら、恋人ちゃうん」
「・・・・・・」
「隠し事、されとるみたいで・・・嫌や・・・」
「・・・・・・はぁ、謙也さんは伊弉実と伊弉諾の話知っとります?」
「?」
「日本の神話ですわ。伊弉実は伊弉諾との間に出来た火の神様を産んだせいで死んでまうねん」
「それがなんや」
「伊弉諾は悲しくて伊弉実のおる黄泉の国へ行くんやけど、伊弉実の腐った身体見て伊弉諾はキモい言うて逃げ出すんすわ」
「だからそれが・・・」
「あんな俺知ったら、謙也さんも伊弉諾みたいに俺から離れてまうかもしれへん」
「・・・ひか」
「やから・・・、嫌です」
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