(20/24)
  たまにはこんな




※下ネタ(?)、変態財前注意




「光!次、あそこ行こっ!」


アカン、この人もう駄目や。完全に此処に来た目的を忘れとるとしか思えへん。いきなり部長に買い出しを頼まれて、買い出しなんて俺いった事ないっすわ、って言ったら諦める思ってたんに、ホンマこの絶頂部長は抜かりないわ。


「なら謙也暇そうやし、謙也連れてき」

何て言われたら、これはどうあがいても俺に行かせる気やと早々に飲み込めるわけで。仕方なく近くにある大型デパートに二人で買い出しに出ることになった。
先程から色々な物を買いあさっとる謙也さんに、本来の目的忘れとるんちゃう?っていう疑問は無駄みたいや。



そんなこんなで早1時間。

「ひーかーるーっ!おまえはウェットティッシュ探してなぁ〜!!」
俺は他のモン探すさかい〜等と大声で叫ばれた(満面の笑みと手を振り上げて)
恥ずかしい他あらへんわ・・・何なんやコイツ阿保か・・・、いや謙也さんの阿保は今に始まったこっちゃないけど。
俺は集まってくる視線を他所に、謙也さんが入っていった百均に早々と足を運んだ。

つか、ウェットティッシュ何ぞ百均で買うなや・・・、ベタベタするしアンマ好かんねん、あれ。まぁ俺が文句言ったってしゃーないし、はよ見つけて謙也さん探さな・・・。


「あ、あった・・・」

天井に吊り下げられている大まかな分類から、大体の目星を付けて探してみれば案外あっさりと見つけることが出来た。何や、あんまはよ見つかりすぎてつまらんわ・・・。あ、でもサイズとか種類って結構あんのな・・・どれ持ってけばえぇねん、少し考えてみるがわからんモンはわからへん。普段使わないからどんなヤツ使うてるかもさっぱりや・・・って、何やこのうっすーい袋。これもウエットティッシュなんか・・・・・・って、これはちゃう、これって・・・


「林檎の香り、長く使える、メッチャ薄い、何や光モンまであるんか、後は・・・」
「光〜?お前ウエットティッシュ探すのに何時までかかってんねん!!もうそれ探すだけや・・・って、光、おま、何持って、ん・・・・・・・・・」

「何って・・・」


「コンド・・・「う゛あああぁぁぁぁああぁぁぁあっ!!!!!!ゆうなや阿保ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっっ!!!!!!!!」」


めっちゃ、うっさい、これで鼓膜破けてたら一生面倒見てもらうからな。いや、別破けてなくても見てもらうけど。つか、何なんや。自分から聞いといて答えようとしたら全力で俺の口押さえ付けるやなんて、エエ度胸や。

「な、ななな何持ってんねんっ!!」
「は、何ってナニに使うモン持って・・・」
「そういう意味で言っとらんわこの阿保ッッッ!!!!!!」


おまえっちゅー奴は公共の場で何してんねん!!等と謙也さんは頭を抱えてうなだれ始めた。
あ、今めっちゃ顔赤くて可愛えぇ。不謹慎かもしれんけど、怒ってる謙也さんホンマ可愛ええわ・・・、あー、キスしたい


「謙也さん・・・」

「何やねン、ひか・・・っ、んっ!!」

グッと、高い位置にある謙也さんの首に手を回して思いきり引き寄せてから唇を合わせる。謙也さんは現状に頭が付いていかないのか、目を見開いたまま。
しばらくそのまま停止して、謙也さんがようやく現状を理解したのか顔を真っ赤にさせたところで、唇を舐め上げてから解放してやる。

「ふ、・・・っ何して・・・・・・ッ!!」
「ハイハイ、はよ帰らな白石部長に怒られますよ」
「ひ、ひか!!」
「ハイ、これ入れてはよレジ済ませて来て下さい。俺、前のベンチで座っとるんで」
「なっ!!」

そういって何時もと変わらない様子で店を出る。だが、含み笑顔が納まらんくて片手で顔を覆った。

「・・・使うん、楽しみやなぁ」


この後、謙也さんからレジの人に変な目で見られた、とかそんな話を聞いて俺は笑いを堪えるんに必死やった。
もちろん、部室に帰ってから部費で買ったそれを白石部長に見つかってこっぴどく叱られた後、二人並んで外周させられたんは流石にきつかったけどな。




「いつの間にあんなん入れたんや・・・」
「ウエットティッシュ入れるときに決まっとるわ、レジ持って行っても気付かんかった阿保な謙也君。」
「〜〜〜〜ッ!!お前のせいでなぁっ!!」
「謙也さん。」
「な、何やねんいきなり・・・」



(部室でアレ、使ってみません?)

(拒否権はありませんけど)




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光謙

09/7/30






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