「円堂、お日様の匂いって知ってるか?」

「お日様の匂い?」


部活が終わり部誌を書いている最中、部誌を書き終わるのを待ってくれていた豪炎寺が急にこんなことを聞いてきた。

お日様の匂い、か…。


「うーん…分かんないや。お日様って匂いするのか?」

「するらしい。夕香が言っていた。お日様はあったかい匂いがするらしいぞ」

「あったかい匂い?」

「そうだ。暖かくてぽかぽかする気持ちになるのがお日様の匂いらしい」


そう言って少し可笑しそうに笑う豪炎寺を見つめる。

暖かくてぽかぽかする気持ちがお日様の匂いか。
可愛いなぁ夕香ちゃん。


そんなことを思っていたら、


「円堂からもお日様の匂いがするな」


なんて突然、豪炎寺がそんなこと言うからかぁっと顔に熱が集中する。


「ご、豪炎寺!?」

「円堂といるとあったかい気持ちになれる」


今もおひさまの匂いがするな、なんて言いながらてぎゅうっと俺を抱きしめる豪炎寺にどうしてこの男はこんな歯が浮くような台詞を恥ずかしげもなく言ってのけるのか、なんて考えたり。



「豪炎寺からも」

「ん?」

「豪炎寺からもおひさまの匂いがする」



俺も豪炎寺と同じ。

豪炎寺といたらあったかくてぽかぽかする気持ちになるんだ。


俺がそう言えば嬉しそうに「そうか」と返事をしてくれる豪炎寺に胸がきゅうっと締め付けられて心がさらにあったかくなって。それから、




「豪炎寺、」




俺より少し上にある唇に大好きの気持ちをたくさん込めて。









おひさま


(ちゅっとリップ音が響いた)








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ついったの豪円botのネタを拝借したら あれ?ってなった




2010.12.5




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