あれからまた三人に呼び出しされた豪炎寺はなんだかグッタリしている。
朝からこんなに呼び出しされてたらお昼休みや放課後はどうなるんだろ。
豪炎寺の頭を軽く撫でながら大丈夫か?と聞けば「大丈夫じゃない」と返ってくる。
「円堂がキスしてくれたら元気がでる」
「っ!バカ!こんな所でできるか!」
思わず大声で叫んでしまったオレにクラス中の視線が集まる。
何とも言えない視線に「ごめんなんでもない!」とごまかせばクラスはいつものざわつきに戻っていく。
「変なこと言うなよな」
豪炎寺に顔を近付け拗ねたように言えば「本当のことだ」と真面目に答えられる。
(コイツは本当に…)
恥ずかしいことを素で言うから困る。
「円堂」
「なんだよ?」
「円堂はくれないのか?」
「…何を?」
豪炎寺が何か言おうと口を開きかけたのと同時にタイミングよくチャイムが鳴り先生が教室に入ってくる。
「後でな」
ぽんっと軽くオレの頭を撫でて自分の席に戻っていく豪炎寺を見送るとはぁ、と無意識に溜め息をつく。
豪炎寺、何て言おうとしてたのかな。
(チョコくれないのか?)
なんて豪炎寺が言うわけないか。
あの言葉の続きを少し期待してしまったけど。
オレからのチョコなんていらないよな。
だって他の子からたくさん貰うんだから。
思考が嫌な方にしか進まなくてこのモヤモヤとしたようなよく分からない気持ちは放課後まで続いた。
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やっと更新ですごめんなさいorz
2011.6.3