♯ 山崎と土方 (20110927/139)

頭上で輝く人工の星に心を躍らせたが、指を絡めてくる恋人の隣で意識の集中など続くはずもなかった。それを認めるのが気疎く、かろうじて顔を上げていた山崎の視界が途端に暗くなると、二人の唇が静かに触れ合う。「好きだ」という甘い響きを拾うと共に、色付いた頬を秘してくれる暗闇に感謝した。

※お題:プラネタリウムでバードキスをした後小さな声で「…好き」