♯ 山崎と土方 (20110925/140)

土方が出張で屯所に帰らぬ晩、部屋の主が不在の副長室に山崎は居た。畳の上に直に伏せて頬を擦り付けると、嗅ぎ慣れた煙草の香りが漂う気がする。先ほど箪笥から拝借したシャツを眺めて触れるだけの軽いキスを落としてみたが、土方とのそれに比べると随分と冷めた温度に物悲しさを覚えるだけだった。

※お題:【屯所】キス』『比べ』