# 山崎と土方 (20110921/137)

じわりと額に滲む汗を感じて、縁側に腰を下ろした山崎は僅かに眉を寄せた。嫌に高い湿度はただただ不快感を生むばかりで、待ち人の帰還を待つ山崎の不安と苛立ちを煽る。「……副長、まだ帰って来ないのかなァ」未だに討ち入りから帰らぬ土方の事を想いながら、今日という日の終末を静かに見送った。

※お題【縁側】『汗』『終末』