# 山崎と土方 (20110818/137)

土方は眠りに就いている山崎を叩き起こし、今日も朝方のかぶき町へと繰り出した。辺りに人気は無いに等しい。上司が市中見回りと称するそれの真意を、山崎はよく知っていた。「……素直に言えば良いのに」土方の腕を掴んで引き寄せる。抵抗も反論も紡ぐ気配のない唇に、そっと口付けを落とした。

※お題【市中】『朝』『口付け』