愛は惜しみなく与う
短編






もう、今年も刻々と終わりに近付き
クリスマスやら、それが終われば年明けやらで大変忙しくなる
でもそんな行事があるからこそ、
恋人と一緒に居て、2人だけのひと時を過ごしたい。という願望も湧き出てくるわけで…
この、隣に居る君を愛しいと思えることを嬉しく思う


「退の足冷たい」

「しょうがないでしょ、仕事から帰ったばっかなんだから」


だからこうやって火燵に入ってあったまってるんでしょ
そう付け足すと何やら彼女はニコリと微笑んだ


「久しぶりだね」

「えっ?」

「こうしてのんびりできるの。最近退忙しかったでしょ?」

「まぁね…土方さんって人がホントに厳しい人だし」


最近、俺は仕事が忙しい
年末の追い込みということもあってか休みもなかなか取れない。
今日は久々の休みということもあって、彼女と一緒に過ごすことになっていた
どこかに行く?と聞いても「否、いい」との一言で、
たぶん彼女なりに俺の心配をしてくれたんだと思う
いくら疲れてても、眠くても、彼女の為ならなんでもするというのに…
だからそれすらも彼女は分かってて心配してくれてるんだろうなぁと思い描き、
どこからか嬉しさを含んだ笑みが溢れ出た


「退、笑ってる」

「君も笑ってるじゃない」

「あ。ホントだ」


「「和むね」」


声が揃ったことに更に2人で笑いあい、
たまにある休みを過ごした

将来は、できれば彼女と一緒になりたい
白いウエディングドレスを着た彼女と、結婚式を挙げて
子供は1人じゃ寂しいから2人ぐらい
あとは大きな大型犬の犬を一匹
そしてしばらくしたらこのアパートを出て、マイホームを建てる
それまでは、今の会社で土方さんに毎日怒られながらの毎日だろうけど、でもそんな毎日も悪くはない

君が居るなら…


でもね、
たとえそれが俺ではない誰かの隣に君が居るとしても、
俺の前で君が今みたいに笑ってくれるのならそれがいい


だけどもし、
本音を言ってもいいのなら、
やっぱり、君は俺の隣で笑っていてくれるのが一番いい


(少しでも、君が笑顔になれる場所でずっとずっと笑っていてよ)


(私、退と居て…)
(幸せ)


(ああ、俺もだよ)


今在る幸せに感謝した




――――――――――――
前サイトから。
退、本当に好きすぎてやばいです
いや、退が特別ってわけでもないんですけど
銀さんも土方さんも沖田さんも近藤さんも高杉さんも神楽ちゃんも新八くんも…
みんなみんな好きすぎてやばいです







- ナノ -