慧眼機微7話 

体毛表現あり








ぐりり、と片倉さんの鈴口に舌をねじ込んだ。低い唸り声と共に俺の頭を抱く手に力が篭る。
舌先にぬるりとした先走りの感触と薄い塩味。どくどくと脈動まで感じるようだ。

…話は就寝前まで遡る。


・・・・・・・・・


片倉さんがこっちに来た翌々日。少しずつ生活に慣れてくれてるようだ。
だらしない一人暮らしを送っていた俺には何をさせても申し分ない片倉さんがとにかくありがたかった。
だから、代わりっつーのもアレだが、片倉さんがこっちに来ても出来る限りは不便しないように尽力した。つもり。
今だって風呂上りの片倉さんが着てるジャージ茶色だし。裏地は緑青だし。あの色探すの苦労したんだ。
「何色だって構わねぇよ」なんて笑ってたけどあげた時ちょっと嬉しそうだったな。

片倉さん用の布団を敷いてさあベッドに潜ろうかって時に片倉さんに呼び止められた。

「な、なあ、隆人」
「ん、どうしました?」
「いや、そういうんじゃねぇ…っと、な…」

煮え切らない片倉さん。どうしたんだろう。

「こ、この時代には、遊か、いや…春画は、その、ねぇのか…?」
「…はぁ?」
春画ってあれだろ、エロ本。したらゆうかは遊郭か。
「…あるにはありますが今咄嗟には出てきませんね」
「そ、うか…」
「…必要?」

眉間に皺寄せて頬を赤らめながらうつむきがちにこっち見てくる片倉さんが必死でちょっと面白かった。
笑ったらたたっ斬られそうだったから頬の内側噛んで耐えた。痛い。

「っい、いら…ねぇ!」
「欲しいんですね。はいはい」
「っ…!」
耳まで真っ赤だよ片倉さん。なしたの。

「片倉さん?どうしました?」
「…その、な、…そろそろッ限界が…」
片倉さんの視線が下がる。つられて俺も。

目算で買ってみた。ついーっと下がって…って。待て。
ちょっと小さかった片倉さんのジャージの腰のあたりが明らかにきつそうだった。

「…ッみ、見るな」
「あっごごごごめん」

溜まってきたらすぐ立っちまうんだよなぁ… 収まんのも遅いし。
つまるところ片倉さんは抜きたいらしい。
でもうちにエロ本もAVもねぇしなあ…そもそも片倉さんに見られたら恥ずいから処分した。まさか必要になるなんてな。

「んー、と。エ、じゃないや。春画?はないけどちょっと待ってて下さい」
「…ああ」

片倉さんを待たせて箪笥の前へ。確か入ってたはず。お、あったあった。

「片倉さん」
「っななんだ …それは?」

耳まで赤くした片倉さんが正座で待ってた。相変わらず股間は窮屈そうだ。

「これはローションといいます」
「ろー、しょ?」
「平たく言えば潤滑油。今日はこれ使って我慢してください」
「…?」
ドレッシングボトルサイズの容器を不思議そうに眺めていたが、眺めてるだけじゃ解決しない。
「じゃ、片倉さん、とりあえず下脱いで。あ、ローションついたら洗濯面倒そうだから上も。」
「っお、お前の前でか…?」
「そりゃあ。脱がなきゃ使えないでしょうに」
「っわ、分かった…」

ジャージの上とタンクトップを脱ぎ、古傷の浮いた筋骨隆々の逞しい上半身が露になった。
着替え教えるときにちっと見たけどやっぱ凄い体だよな。

続いて、ずるっとジャージの下を下ろした。
グレーのボクサーパンツにくっきりとブツの形が浮き上がってる。
先端部あたりにはシミが。触ってもないのに先走ってんのか。

「すげ…でっか…」
「ッこ、これもか…?」
「…っあ、う、うん」

一瞬躊躇ったようだが、勢い良くボクサーパンツも下げた。
ぶるんっとブツが跳ねて反動で片倉さんの腹のあたりに当たる。
毛深いんだな片倉さん。臍の下あたりまである陰毛にだらりと垂れた玉。
20センチはあるんじゃないかっつーぐらいの薄褐色の野太い陰茎にぷっくりとした亀頭。
鈴口には既に先走りが珠を作っていた。俺からしても羨ましい巨根だった。

「っお、おい!…んなに見るんじゃねえ…!」
脈打つそれをぽかんと眺めていたら怒られた。
「あ、す、すいません いや、でもこれは凄ぇわ…」
「…は、早くしてくれねぇか…」
「あーい」
きゅるると蓋を開けて俺の手に、あ、間違った。自分の手に出してどうする。

「…片倉さん。ごめん間違った。手出してください」
「あぁ?おら」
すっと差し出された右掌に、手に出したローションを垂らす。追加でボトルからも。
「っひ…!っつ、冷てぇな…」
「それ、手でぐじゅぐじゅしてあっためて」
「…お、う」

ぐちゅぐちゅと暫く掌で揉んでいたが、焦れたのかそわそわしだした。

「あー、もういいです。それ自分のちんこに擦り付けて。んでいつもみたいに抜いたら良いですよ」
「あ、ああ…」

未だ萎えず先走りの珠を少しずつ大きくしているブツに恐る恐る手のローションを垂らす片倉さんが何かじれったくて。

「あーほらもっとこうやって」
手にひっついて残ってたローションで雁首から亀頭先端までをぐっと強めに擦り上げた。
「あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛!!!」
「っえ、ちょまっぶ」


びくりと片倉さんが大きく震えたかと思うと亀頭がふっと膨らんで、白が弾けた。
しゃがみこんでブツのまん前にあった俺の顔にほとんど掛かった。2週間分溜めたらこんなに出るのか…


「…すっきりしました?」
「あ、す、すまねぇ…!!」
申し訳なさそうに俯く片倉さん。でも目前のブツは未だに固く熱を持っている。
「いや、大丈夫です」

喋ろうと口を開けばとろりと精液が流れ込んだ。濃い。

「んー ちょっと苦い、けどいけない事は…」
「ああ?その、とりあえず拭けよ…」
差し出されたティッシュで顔を拭く。濃いっつーか固まりみたいになってたから頬のあたりにへばりついてた。

ここにもついてるぜ、と手を伸ばしてきた片倉さんの手を掴んだ。

「片倉さん、あのさ、俺」
「なんだ?ほら、取れたぞ」
「いつも良くしてくれてるんで、釣り合わないかも知れないけど、お礼」

自分でも何言ってんだって感じだけど。口をついて出たものは仕方ない。
恩を返す方法がない今、これぐらいしか出来る事はないしなぁ…なんて。





蓋が開きっぱなしだったローションを手に出して温める。

「っな、何をっぐ」

言葉を唇で遮る。
片倉さんの薄い唇に無理やり舌を捻じ込んだ。
ゆっくりと歯列をなぞればおずおずと口が開く。ぬるりと舌を滑り込ませ片倉さんの舌を探し当て、吸った。

「っう゛…んッ ふ…ぅ…」

吸い付き、絡め、口腔を縦横無尽に犯し堪能してから離す。
銀糸が片倉さんと俺を繋いでいた。

ぼーっと放心状態の片倉さんに視線を合わせる。

「これが萎えるまで付き合いますよってね」

左手で玉袋をゆるく握り、右手で搾り出すように根元から亀頭までを擦り上げた。

「急にっんッ!ッふ…ぁっ…」

さっきの咆哮のような声より高い喘ぎが聞こえた。びっくりした。
驚いてるのは俺だけじゃないようで、片倉さんも目を見開いて固まっていた。

「…今の…」
「いや、その、っひ…ッく…!」

ぐりっと雁首を通るように指を滑らせればまた喘ぎ声が。
歯食いしばって声上げないようにしてるようだ。かわいい。
ちゅ、ちゅ、と亀頭に唇を落としていく。
鈴口を強く吸い、舌を捻じ込めば先走りが溢れ、体は震える。

「声、我慢しなくてもいいよ?」
「ッ…んなとこ、吸うな…!」

・・・思いついた。多少躊躇はあった。が、もうどうにでもなーれ精神だ。
まばらに毛のある片倉さんの玉を手に取り、吸い付いた。

「っん゛ん゛ぅうぅっ…!!」

下唇を噛み、目を堅く瞑り耐える片倉さん。
表情を見れば痛みに呻いている様だが、ブツを見遣ればだらだらととめどなく涎を垂らしていた。片手が空いてたので引き続き抜いとこう。
と、つぽん と吸っている皮が急に膨らんだ。玉が口の中の皮部分まで来たようだ。
瞬間、体がびくりと一層大きく跳ね、ぶるりとブツが揺れる。垂れていた先走りが顔や手にかかる。

「っ隆人っ…も、もう…ッ!」
「おっと、まだ駄目」

抜く手を止め、玉から口を離す。舌先に毛が張り付いて、離れた。

「…な、んで…」

懇願するように向けられた片倉さんの眼は潤んでいた。泣くほど良かったか。
逞しい胸板とばっきばきの腹筋は浅く上下している。
やべ、もっとよがらせたい。

「ちょっと失礼しますよ、っと」
「っお、おい何だよ…」
ぐるっと片倉さんをひっくり返した。くっきりとえくぼのある尻が目前に。

「膝立てて寝れる?」
「こ、こうか…?」
「ちょっと開いて」
「…このっ体勢は、その」
「ひやっとするよー」

片倉さんの尻たぶを軽く開き、後孔に直接ローションを垂らした。背筋が跳ねて片倉さんの細い喘ぎ声が聞こえたけど気にしない。

まばらに生える尻毛を指でなぞれば戸惑うような視線を向けられる。
ゆーっくりと後孔の周りを解し、指をつぷりと立てた。

「っ何すっ…!どこに指っんっ…!」
「気持ち悪いよな、もちょっと我慢な」


ぐじゅぐじゅとかき回し指を増やしほぐし始めてから五分。
ぼんやりとこの辺が前立腺か…?ってとこを指をめいっぱいまで入れてひたすら擦っている。
たまに前立腺を掠るようで、押し殺した喘ぎ声が時折聞こえてくる。空いてる左手でブツをゆるゆると休まず抜く。
先走りは絶え間なく糸を引いてシーツに染みを作り、片倉さんは最早ぼろぼろと泣き出していた。

「…っ 出さッせて…くれよ…っふ…」
「もーちょっと…この辺…か?」ぐりっとしこりを指が強く抉った気がした。

「ひッ…!?あ゛、あ゛あ゛ッッ…!!ッ出、るッ…!」


ぎゅっと後孔が強く締まったかと思うと、鈴口のあたりをまさぐっていた指先に熱い感覚が。
何度も何度も寸止めを繰り返していたので、二回目なのにかなり多いし、飛んだ。
シーツにべっとりついてるけど片倉さんの胸にも飛んでる。凄え。


耐えられなくなった片倉さんはくたっと立てていた足を降ろした。お疲れさん。
とりあえず風呂沸かさないとな。シーツも昼間には干したい。
温度設定をしてくったりしている片倉さんに声をかけた。

「大丈夫?」
「…ああ…」
「あ、こら、寝ないで。せめて風呂、いやシャワーだけでも」
「…腰、が…抜けちまって…」
「 …ごめん、なさい。やりすぎました」
「何でお前が謝るんだよ。なんだ、その」

顔を逸らしそっぽを向く片倉さんを追う。

「何?」
「…悪くなかった…」
後頭部にするりと手が回されて引き寄せられた。唇に柔らかい感触。

「っえ、かた、くら、さ…」
「…小十郎だ。」
「え、」
「小十郎と呼べ。」
「こじゅろ、さん…」
「さんは無しだ。いいな?」

くしゃりと頭を撫でる小十郎の眼はどうしようもないくらいに優しくて、見蕩れた。
耐え切れずに抱きついたら、驚きつつも背に手を回してくる小十郎の体温を感じながら愛しさばかりが込み上げる。


湯が沸くまで、もう少し。

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