※死ネタ? 秀吉様が死んでからどのくらいの時間が経ったんだろ すごく昔のことのようにも感じるし、つい最近のことのようにも感じる でも三成にしてみれば過ぎた時間なんてどうでもいいのかもしれない 大切な方が死んだことに変わりはないのだから 「ねえ三成」 「なんだ」 「いつまで立ち止まってるの?」 「…それはどういう意味だ」 露骨に眉間に皺を寄せる三成 やめて、ただでさえつり目で恐い顔なのにさらに恐い顔になってるよ 「秀吉様が死んで辛いのは分かる。けどね、貴方は前に進んでないじゃない一歩も。いつまでもこのままじゃ、」 「………五月蝿い、五月蝿い五月蝿い五月蝿い!黙れ!貴様なんかに私の何が分かると言うんだ!」 「分かるよ。だっていつも三成のこと見てたから。うん、分かる。」 いきなり激昂したこの人を前にしても何故か私は落ち着いていた 初めからこうなることは予想してたのかもしれない 怒りっぽいからね 「私にとって秀吉様がすべてだ。秀吉様以外の人間は障害にしかならない。貴様も、私の行く道を邪魔するのなら即刻消えろ目障りだ」 「目障り?私、いない方が三成は嬉しい?」 「ああ。そうかもしれないな」 私の目も見ずに告げる三成 全身から熱が抜けていく感覚がした 今まで三成の為に生きてきたのになあ 水の泡だね 「どうしたいきなり黙って」 「ううんなんでもない。この会話が最後かと思うと少し寂しいかなーって考えてた」 「それはどういう意味だ。訳がわからん」 あ、珍しく呆けた顔してる 最後に良いもの見れたから離別も嫌なことばっかりじゃないのかも 一歩二歩と歩みを進めると後ろから私の名を呼ぶ三成の声 くるり、と振り返り笑って叫んでやろうじゃないか じゃあね、また来世! (貴方の笑顔守るためなら) |