「お兄ちゃんと一緒」より寺田先輩と音々さん。




「ね…音々ちゃん?」
「なんですか寺田先輩」

ああ困った。
同じ大学に通う音々ちゃんと付き合う事になったものの俺はまだ音々ちゃんと上手くやっていけない。高校時代から考えてもなんだかんだ付き合いは長いのに。今だって完全に無表情な音々ちゃん。楽しく無いんじゃないかな、と思う。あんまり笑ってくれないし。

「楽しく…ない?」
「…え?」

こんなに綺麗で良い子が俺の彼女だなんて、未だに信じられない。大学の友達も、親だって嘘だと笑う。俺だって実感無いんだし当然だな。それにまだ不安なんだ。


「楽しい…ですよ」
「…ほんと?」
「はい…寺田先輩は?」
「楽しいって!そりゃあ!」

大袈裟な言葉に音々ちゃんがちょっと笑った。
あ、可愛い。やべ、ドキドキしてる。


「音々ちゃん…」
「はい?」
「ちょっと、目ェつぶって…」

睫毛長ェ。髪さらさらだ。ホント可愛い。どうすりゃいいんだよこれ。


「俺の音々に触るな変態ちょんまげ」
「…鳴々?」

おんなじ顔の鳴々が俺にデコピンした。痛ぇ。

「鳴々?あなたなんでここにいるのよ」
「授業たるいから抜けてきた」
「毎日こっちに来てちゃあ今までと変わらないじゃないの」
「だって可愛い音々がちょんまげオオカミに食べられたら嫌だもの」

食べられたら、のとこで音々ちゃんが顔を赤らめた。まったく、どこまで可愛いんだろうか。

「でも最近音々楽しそうだし」
「!ほんとか、鳴々!」
「…今のナシ」
「なんでだよ!」
「ちょんまげ調子に乗るから」



ああなんだ俺、もう少し自信持っても良いのかも。


(ふわふわり)

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寺田先輩と音々さんは素敵カップルでした。ついでに鳴々くんも好きでした。シスコン。
いいよねあの三人。




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