※事後


ヒヤリとした寒さが背筋と通ったのを感じて目が覚めた。ぼんやりとした視界にはゆっくりとはっきりと目の前で寝ている三国の顔を写された。のんきに寝ているのが少し気に食わなくて睨んでみたり、頬をつねってみるが奴は熟睡状態。
しばらく三国の寝顔を見ているとぶるりと身震い、やっぱり寒い。服はお互いに少しだけは着ているみたいだ。寝る前の行為を思い出して三国が着せてくれたのだと納得した。少し恥ずかしくて赤面をするが俺らしくもない、と頭を降る。
すると三国の声が少し漏れたのが聞こえた。起こしてしまったかと思い恐る恐る眺めるが起きる様子はない代わりに俺と同じく身震いをしたみたいだ。俺も三国も半袖で俺は仕方がないとしても自分くらいちゃんと着ておけよ。

「みな、みさわ」
「…三国?起きたのか」
「ん…」
「は、ちょ、っ」

寝ぼけているのか三国は俺の背中に腕を回し自分自信の胸に俺を押し付けてきた。力が強くて少し苦しい。なんとか腕の力を弱めさせ、スペースを作って三国の顔を覗き込む。

「寝てんのかよ…」

呆れた、とため息が漏れる。本当にのんきな奴。苦笑しながらも少しにやけてしまう自分が憎くなる。

「さむ」

スペースを作ったせいで冷たい風がベッドに入り込むせいだ。
ゴクリと唾を飲み込んでから、一度離れた三国の胸に抱きついてみる。これは寒いから、寒いだ。自分を無理に納得させて恥ずかしさを紛らす。
ドクン、ドクンとテンポ良く鳴る三国の心音が心地よい。また寝てしまおう。あぁそれが良い。俺はゆっくり目を閉じて眠りについた。


//夜明け頃、君の心音@三南の日おめでとう



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