04/14(18:05)

「お久し振りです、悠介さん」

白い石でできた西洋風のお墓。このような形式のお墓には一生縁はないと思ったけれど、まさか恋をした相手のお墓参りで縁があるなんて本当に何があるか分からない。
持ってくる花はいつもと同じ。悠介さんが好きだと言っていた花。その中でもわざわざ白を選ぶのは、私に託してくれた1つのLBXを連想させるため。

「ここに来られなかった間にたくさんのことがあったんですよ」

例えば誘拐されたり、また世界を救ったり…託されたパンドラを破壊されたり。パンドラが破壊される直前、思い浮かんだのは確かに悠介さん、貴方の顔。あれがどれ程悔しかったか、悲しかったか、申し訳なかったか。

「…悠介さん」

名前を呼べば返事が返ってくるなんて、そんな考えは捨てたはずなのに。無意識に貴方の名前を呼んでしまう。
ショルダーバックからパンドラとCCMを取り出して、そのCCMを操作してパンドラを花束の傍までつれて行く。貴方が託してくれた白と貴方の好きな白。とても綺麗だった。

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