02/22(20:16)

※猫の日


「きゃ」

部活も終わって、シャワー室に入ると黒と白の猫がいた。猫は嫌いじゃないけど、突然のことに私は驚いて短く悲鳴をあげる。

「どうした」

ロッカールームから出てきた剣城さんが少し慌てた様子で聞いてきた。私はそっとその猫を指差す。すると彼は「ああ、」と答えてその猫に近づき、抱き上げた。

「こいつ最近ここに住み着いてるんだよ」
「…この前までは鳩がいたよね」
どうなったのだろう。そう言う途中で剣城さんに阻まれる。深追いをやめておけと、そういうことなのだろう。
それにしてもだ。

「その猫どうするの」
「…どうするか」

考えもしないで抱き上げたのか。疑問と呆れが込み上げるけど、相当慌てていたということで片付けておこう。

「…神童さんの家にも、猫いたよね。イナリンクに書いてあったやつ」
「ああ…神童先輩に聞いてみるか…」

にゃん。剣城さんの腕の中で猫が返事をするように鳴く。…剣城さんの腕の中、ずるい。なんて猫に嫉妬したのは決して内緒だ。
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