03/09(19:52)

「ルジク、何故君がここにいるんだ?」

ガル戦もそろそろ始まる頃、待機室へのワープポイントに足を出そうとした時、俺に掛けられる不機嫌そうな声。横を見ればいかにも不機嫌そうに顔をしかめるガンマが腕を組みながら立っていた。言いたいことは大体想像がつく。「怪我をしているんだから大人しく寝ていろ」…ほらね。想像通りだ。

「ガンマは心配しすぎだよ。見ての通り全然平気だ」
「医師から絶対安静にと言われてたらしいが?」
「…誰に聞いたの」
「ダーナとガリング」

あの2人め、余計なことを言ってくれたな。彼女たちは昨日見舞いと称して医務室に来ていたから、その時医師との会話を聞いていたのだろう。

「今日は椅子に座って試合を見るだけじゃないか。別に良いだろう」
「……どう言っても今は僕の言うことなんて聞かなそうだ」
「そのつもり。…それにしても入り辛いなあ」

結局シュートは止められず途中で退場したし。なんてぼやけばガンマは「君はしっかり働いたよ」と珍しく慰めてくれた。慰めることが今の俺に一番辛いことだと知っているはずなのに、酷いリーダーだ。苦笑しながら俺はワープポイントに立ち、ガンマと一緒に部屋に入るのだった。

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