02/04(21:44)

ゴーグルを外す時に目を閉じるその顔からなんとなく目が離せなくて、見つめていたら君と目が合った。バチン、と誤魔化せないくらいに。

「ニケ?」

私の名前を呼んで、サルはこちらに向かって歩いてくる。ああ、これは逃げられないわ。思わず息を飲んだ。

「僕の顔に何か付いてる?」
「な、何も付いてないわよ」
「嘘言うなよ、付いてるじゃん。目、とか」

にやにやしたサルと驚いて見開く私の瞳で、また目が合う。気が付いていたのね、私がサルの目を見ていたことに。それなのにそんなことを聞いてくるなんて、卑怯だ。
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