◎ミカアミ
「私ね、バンやカズとまたあの舞台に立ちたかった」 アミはテレビ画面から目線を外さずにそう言った。 テレビ画面の舞台はアルテミス。バンと海道ジンと、知らない金髪の子が共にいた。 バンは、アミたちより彼女を選んだのだろうか。でもアミとカズの行方不明事件、まだ帰ってこないカズ、何かがあったに違いない。 「アミ」 「どうしたの?ミカ」 「…ごめん」 「ふふ、なんでミカが謝るの?おかしいじゃない」 アミはやっとテレビ画面から目を外して私を見てくれた。笑ってくれた。でも、辛そう。 私、なにもできなくてごめんね。アミ。
prev│next
← |