悠アミ



「痛いです」
小さいけれどはっきりとしたその声にハッとして力任せに握っていた少女の腕から手を話す。アミくんの細い手首は真っ赤に染まっていた。
「どうしたんですか悠介さん」
アミくんは真っ直ぐに私を見ていた。私も彼女を見て答えた。
「どうしたのだろうな」
「それ、答えになっていないですよ」
彼女は口元に手を置いてくすくす笑う。白い肌に真っ赤な手首、それがやたら目についたのだけが記憶していた。


//暗転




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