◎三南 クリスマスにも関わらず母さんは仕事で家には俺一人。なんとなく作ってみたケーキを食べながらテレビを見ているとインターホンが鳴った。誰だろう、覗き穴を見るとコートをマフラーでもこもこで、転校したはずの南沢だった。 「どうしたんだ」 「クリスマスぐらいこっちに来たって良いだろ」 寒いから家に入れてくれ、そう言った南沢は俺の了承を得ずに家に入ってくる。じゃあ聞くなよ、と思いながらリビングに向かった南沢の後を追う。すると突然南沢は俺の方に振り返った。 「三国、メリークリスマス」 「…あぁ」 久々に見た微笑む南沢はそう言いながら抱きついてきた。背中に腕を回しながら幸せだな、そう感じた。 三南爆発しろ ← |