アミレン


「アミ」

二人きりの時にレックスはこうやってたまに用もない癖に、私の名前を呼んでくる。

「どうしたの、レックス」

何を思ってるのかは分からないけど、何も知らないふりをして、笑って返事をする。そしてレックスのサングラス越しに見える目は懐かしむように細める。

「…いや?」

ほら、またそうやって言葉を濁す。
ねえレックス。貴方は私にどこの誰を重ねているの?何を、懐かしんでいるの?どんな理由だとしても、その優しげな目が私に向けられるのが嬉しくて、また見たくて、何も聞けない自分が嫌になった。




アミと真実って似てるよねって話



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テーマ「人外ファンタジー」
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