◎剣かみ
「神代」 「…どうしたの」 「お前、サッカー部に入るのか」
眉間にシワを寄せ、携帯片手に彼は私にそう言い放った。まだ松風さんにスカウトされただけだし、彼は知らないものだと思っていたけど、まあ、松風さんが彼に伝えたんだろう。だって彼はサッカー部の一員だもの。
「松風さんが、誘ってくれたの」 「…そうか」 「フィフスのことも、剣城さんがシードだってことも、知ってるつもり」 「…そうか」 「あと、剣城さんが優しいことも」
私に今のサッカー、やらせたくないんでしょ?なんて野暮な言葉は喉から出してあげないけど。
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