剣かみ


「神代」
「…どうしたの」
「お前、サッカー部に入るのか」

眉間にシワを寄せ、携帯片手に彼は私にそう言い放った。まだ松風さんにスカウトされただけだし、彼は知らないものだと思っていたけど、まあ、松風さんが彼に伝えたんだろう。だって彼はサッカー部の一員だもの。

「松風さんが、誘ってくれたの」
「…そうか」
「フィフスのことも、剣城さんがシードだってことも、知ってるつもり」
「…そうか」
「あと、剣城さんが優しいことも」

私に今のサッカー、やらせたくないんでしょ?なんて野暮な言葉は喉から出してあげないけど。




prevnext




人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -