ある日、秋城探偵事務所に依頼が舞い込む。依頼者は青年だ。
soratan
「貴方にこの謎を解いて欲しい」
この謎を解いた者には、神澤家の莫大な財産が入るらしい。秋城梨奈は依頼を引き受け、助手の柚弥を連れてとある島に向かった。
ちそら
「ようこそいらっしゃいませ、樫織館(カシオリカン)へ。soratan様からお話は伺っております」
樫織館と呼ばれる屋敷はとても大きく、あちこちに不思議な仕掛けが施されていた。
神澤
「からくりも謎も私の趣味なんですよ。織物も好きでね、昔から色々集めているんです」
車椅子に乗った少し不気味なその男。樫織館の当主だ。この謎解きゲームを始めた男は、心臓病を患っているらしい。
あも
「このゲームは、主人のお遊びなんです。ごめんなさいね、探偵さんまで付き合わせてしまって…」
璃來
「くっだらない、こんなクソみたいなゲームに探偵を雇うなんて…。兄さんって意外と強欲なのね」
KANA
「僕は……絵が描けるなら、それでいいから…」
ゆうき
「宝探しだろ?ワクワクする〜!」
個性的な屋敷。
個性的な住人。
柚弥
「なんか…大変な依頼を受けちゃいましたね、先生」
梨奈
「いえ…これは面白い依頼よ。久々の大当たり物件!」
謎解きにやる気を出した梨奈。
事件は翌朝起こった。
「きゃああああああああ!!」
午前7時26分。
女性の悲鳴が屋敷に響く。悲鳴は謎解きの間から聞こえてきた。駆けつけた梨奈達が見たものは、血まみれの男の死体。
この謎解きゲームを始めた樫織館の主が胸を刺されて死んでいた。
真っ赤な血で壁に書かれた樫織の無念、今晴らすの文字に、住人達は顔を青くする。
臣
「旦那様の代わりに、私がこの謎解きゲームを行います」
電話線は切られていた。
船は壊されていた。
携帯電話も通じない。
そんな絶望的な状況でも、謎解きゲームは続いていく。
ひょーや
「ここだけの話、この屋敷って元々は別の家族が住んでたの。それが樫織家でね、旦那様はその家族からこの屋敷を奪ったのよ」
20年前、この屋敷に住んでいたという家族。男を殺したのは樫織家の人間なのか?
謎と宝。
殺人と犯人。
そしてまた一人、新たな犠牲者が…。
梨奈
「謎は解けました」
【樫織館の悲劇】
ボイドラマ化!
近日キャスト様募集開始!
しません。
一応謎の解答も犯人も決まってるので、お時間ある時に推理とかって、あれ。あっという間に解かれるわ。